大洋丸>石川県鳳至郡穴水町

石川県鳳至郡穴水町、そこは私が太平洋戦争の間、国民学校に通った町である。昭和16年一年生の冬12月に真珠湾攻撃があり、昭和20年父が出征し、空襲警報のサイレンが鳴っていた夜、富山が炎上するもの凄い煙を見てから、母の実家に疎開して一週間、戦争が終わった。穴水湾に浮かんでいた潜水母艦と特殊潜行艇、母艦から水上から飛び立って風に流されながら飛行練習をつんでいた、あのアカトンボたちはどこへいったのだろう。鵜島の造船所、6台の船台で急造されていた、あの木造船たちはどこの海を航海しているだろう。そんな記憶が渦巻く穴水町、それらの思いはみな「大洋丸」記事の調査探索に収斂している。