大洋丸>乗船者名簿昭和12年10月<日本郵船

○坂本さんが「日本の古本屋」で見つけ知らせてくれて、深井が長崎県諫早市の「あーる書

房」から購入した「大洋丸第62次復航」(昭和12年10月4日羅府発26日神戸着)の

「御乗船記念芳名録 日本郵船株式会社」に、どれだけの乗船者があったか、とりあえず概

要を記す。謄写版刷、普通洋紙、袋ホチキス3箇綴じ、17頁タテ198mmヨコ130mm。

キャビン・クラス(一等)羅府より遠藤福太郎(桐材問屋)ほか11名。桑港より青木定雄

明治製菓技術員)ほか51名。ツーリスト・クラス(二等)羅府より千葉益子(美容術)ほ

か10名。桑港より浅見文吉(浅見文林堂社長)ほか11名。サード・クラス(三等)は名前の

記載なし138名。乗客総数273名。乗組員257名。合計530名である。

江東区立東陽図書館に行って書棚を見ていたら横田順弥「探書記」が目に入った。「新渡

戸稲造と野球害毒論」という章に新渡戸が明治44年8月31日、日米交換教授として、船で横

浜を出発した、とある。この年では「大洋丸」はまだ太平洋航路に就航していないが、新渡

戸は何度も太平洋を往復している筈「大洋丸」に乗らないとは限らないと考え、伝記になに

があるかとおもったら、そこに彼の評伝類が列挙してあった。

●石井満「新渡戸稲造」、松隈俊子「新渡戸稲造」、東京女子大学新渡戸稲造研究会「新渡

戸稲造研究」、盛岡市役所「新渡戸稲造」、佐藤全弘「新渡戸稲造生涯と思想」、石上玄一

郎「太平洋の橋新渡戸稲造伝」、須知徳平「新渡戸稲造の生涯」の7冊である。