大洋丸文献探索>長尾半平記事要約>大洋丸余興芝居

●次ぎの記事も、私が早大図書館の和書データベースの入力を担当
していた頃、入力図書のなかに、偶然に発見したものである。
長尾半平という人は、逓信省あたりの役人で、確か新渡戸稲造
評伝のなかに、読んだ記憶ある。この「」世界周遊旅行記である。

○昭和6年6月18日の午後3時、横浜の埠頭と郵船大洋丸を繋ぐ
数千百の5色のテープが美しい。24日は船員一座の余興芝居。
定刻8時前から大入りの盛況、乗客一同の旅情を慰むるには十二分の
効果はあったと思うが、無遠慮に評すれば、筋書きや趣向に多少下品
な点があって、あらずもがなと思われる節も少なくなかったことを
遺憾とする。
(「鴻爪所感」 秋水社 1932 p14 長尾半平)