大洋丸文献探索>藤田三郎記事要約>佐藤惣之助横浜出航

佐藤惣之助の「大洋丸」乗船は、やはりグーグルの「大洋丸」検索で、
わかったことである。しかし、ネットの記事では出典がわからない。
江東区の図書館にある、佐藤の評伝の中に「大洋丸」を一つ発見出来た。

○昭和3年5月13日、川崎の自宅を出発、
横浜より「大洋丸」で満州へ旅立つ。満鉄の好意による。
途中、神戸・大阪に寄り19日大連着。
まず与謝野鉄幹・晶子夫妻と遼東・安東で講演。
その後、奉天チチハル・ハルピン各地を観光。
帰途単独で朝鮮に入り、平壌京城・慶州などの
各地を経て釜山より門司へ。6月20日川崎着。
約6週間の旅であった。
(「佐藤惣之助−詩とその展開」 長崎・木菟書館 
  1983 p429 年譜 藤田三郎)

●「佐藤惣之助」というキーワード検索では、この評伝のほかに
「著作年表」「資料年表」が詳しい「近代文学研究叢書」の一冊が
あって、その巻数もわかったので、予約・閲覧することができた。
「著作年表」からは、その昭和3年5月のあたりに、「大洋丸」に
触れそうな随筆または紀行として、次ぎのものにある可能性が、
多少はあろうかというところである。

帆上の花「都新聞」S3.6.22
戦渦を外に「読売新聞」S3.6.28
海へ下る「読売新聞」S3.7.22

また佐藤の年譜から、与謝野鉄幹・晶子夫妻も「大洋丸」に
同乗していたように受け取られるので、調査してみる必要がある。