大洋丸>フィニステレ岬

●「フィニステレ岬」昭和18年8月日本から同盟国ドイツへの連絡艦伊号第8潜水艦の航路予定路、スペイン沖であるフィニステレ岬からオルテガル岬間に敵イギリスの有力な艦艇が哨戒にあたっているという駐独日本大使館からの機密電が来た。ドイツ空軍は、伊号オルテガル岬沖合突破を援護するため、通過時刻にイギリス海軍の哨戒部隊を攻撃する計画をたてているが、それが、果たして成功するかどうかは予測できなかった(「吉村昭自選作品集4」新潮社1991 p118)
○「フィニステレ岬」はいうまでもなく、大洋丸の原名である。このスペインの最西端の大西洋に突き出た岬が、大洋丸に最初につけられた「欧州大戦賠償船」の名であるかどうか。いまだに不明である。