大伴家持>巡行地名

1月23日付で、志賀町立図書館より「大伴家持能登の歌」講座への講師依頼が来ている。
2月19日(日)午後2時〜3時半 図書館2階 おはなし会室 となっている。
今回は、天平20年(748年)3月、大伴家持能登出挙巡行時の「現在の志賀町をめぐる」4首の地名と行程について話をする予定である。すなわち
●気多の神宮に赴き参り、海辺を行くとき作る歌一首
「志雄路」から直越えくれば「羽咋の海」朝凪したり船楫もがも
●「能登郡」の「香島」の津より発船して、「熊木村」を指して往く時に作る歌二首
鳥総たて船木伐るという「能登の島山」今日見れば木立繁しも幾代神びそ
「鹿島」より「熊木」をさして漕ぐ船の楫取る間なく都し思ほゆ
●「鳳至郡」の「饒石川」を渡りし時に作る歌一首
妹にあわず久しくなりぬ「仁岸川」清き瀬ごとに水占延えてな
「 」の地名の現在地の確認と、その行程に関する諸説を紹介する予定である。
したがって、能登巡行5首目の「珠洲の海に・・・」については他日を期したいが、
この歌の次ぎの題詞、
「右の歌は春の出挙により諸郡を巡行せし時当時当所に属目して之を作る」
とあるように4首が「出挙」の時の歌であることを重視したい。