大伴家持>志雄路から

「志雄路から」
太田光一)之乎路とは志雄路のことで、現在の氷見市から羽咋市へ抜ける臼が峰の西の所司原を通る街道であろう。ほの暗い木立の山道を下って来て、ぱっと眼前に海が開けた。その時の開放感は鏡のように朝凪した海を見て更にいや増したのであろう。ここでちょっと船遊びでもしたいなというのである。楫とは櫓のことである(「大伴家持」郁朋社2002p148)